はじめに:退職後は「自由」と「手続き」の始まり
退職が決まると「やっと自由だ!」という解放感と同時に、
「何から手をつければいいんだろう…」という不安を感じる人も多いはずです。
実は、退職後には 期限付きでやらなければならない手続きや支払い がいくつもあります。
特に健康保険・年金・失業給付などは、後回しにすると損をすることも。
この記事では、退職後に必要なことを「時系列順」に整理し、
これ1本で全部わかる ように解説します。
1. 退職後すぐにやること(1週間以内)
(1)健康保険の切り替え
退職日をもって、会社の社会保険から自動的に抜けます。
次の3つのどれかを選んで手続きが必要です。
| 選択肢 | 概要 | 手続き先 |
|---|---|---|
| 国民健康保険に加入 | 自治体の国保に加入する | 市区町村役場 |
| 任意継続被保険者になる | 退職前の健康保険をそのまま2年間継続 | 健康保険組合 |
| 家族の扶養に入る | 配偶者の社会保険の扶養になる | 扶養者の勤務先 |
※ 任意継続は「退職の翌日から20日以内」に申請が必要です。
(2)年金の切り替え
退職後は「厚生年金」から「国民年金」に切り替わります。
国民年金の手続きは、退職後14日以内 に市区町村役場で行いましょう。
必要な書類:
- 年金手帳または基礎年金番号通知書
- 退職証明書または離職票
(3)離職票の受け取り
退職後、会社からハローワーク経由で「離職票」が届きます。
これがないと失業保険の手続きができません。
退職から10日〜2週間程度で届くのが一般的です。
2. 退職後に必要な各種手続き
(1)雇用保険(失業保険)の申請
再就職を考えている人は、ハローワークで「求職の申し込み」 を行いましょう。
失業保険を受け取る条件
- 働く意思・能力がある
- 退職前2年間に通算12か月以上雇用保険に加入していた
- 自己都合退職の場合、待機期間+2ヶ月の給付制限あり
手続きに必要なもの
- 離職票(1・2)
- マイナンバーカード or 通知カード+本人確認書類
- 印鑑・通帳・写真2枚(3×2.5cm)
(2)住民税・所得税の確認
■ 住民税
会社員時代は給与天引きでしたが、退職後は「普通徴収(自分で支払う)」になります。
退職後1〜2ヶ月で請求書が届くので、忘れずに納付しましょう。
■ 所得税
年の途中で退職した場合、年末調整がされていません。
次の年の確定申告(2月〜3月) で清算する必要があります。
(3)失業中の国民年金・国保の免除申請
収入が減る退職後は、国民年金や国保の保険料が負担になることも。
実は「免除・減額制度」があります。
- 国民年金 → 失業者特例で全額免除になることも
- 国民健康保険 → 前年所得に応じて減免可能
役所で「離職票」を提示して申請しましょう。
3. お金関係の確認(給付金・退職金・補助)
(1)失業給付(基本手当)
受給日数は、年齢・勤続年数・退職理由によって異なります。
| 区分 | 勤続1年未満 | 勤続1〜5年 | 勤続5年以上 |
|---|---|---|---|
| 自己都合退職 | 90日 | 90日 | 120日 |
| 会社都合退職 | 90日 | 120日〜150日 | 180日〜330日 |
(2)再就職手当
失業給付の受給中に早期就職した場合、
「再就職手当」というボーナス的な支給があります。
支給額は、残りの失業給付の60〜70%程度です。
(3)退職金・企業年金の確認
退職金制度がある場合、必ず明細と振込日を確認しましょう。
また、企業型確定拠出年金(DC)を利用していた人は、
iDeCo(個人型DC)に移行 する手続きが必要です。
4. 退職後の生活設計と転職準備
(1)生活費のシミュレーション
退職直後は収入がゼロになるため、まずは「生活費の見える化」が大切。
以下の支出項目を把握しておきましょう。
- 家賃・光熱費・通信費
- 食費・交通費・保険料
- 住民税・国保・年金
最低3ヶ月分の生活費を確保できると安心です。
(2)転職活動の開始タイミング
失業給付をもらいながらの転職活動も可能ですが、
給付制限期間(自己都合退職は2ヶ月)中は収入がない点に注意。
職務経歴書やポートフォリオの更新、資格取得の勉強 をしておくと有利です。
(3)フリーランス・副業の検討
5. よくある質問(Q&A)
Q1. 離職票が届かない場合は?
→ 会社に発行依頼をしましょう。2週間経っても届かない場合、ハローワークに相談を。
Q2. 国保・年金の手続きはオンラインでできる?
→ 基本は役所で行いますが、一部自治体ではマイナポータルで申請可能。
Q3. 退職後すぐに再就職が決まった場合は?
→ 健康保険・年金の切り替えは不要です。新しい勤務先で自動的に加入します。
6. まとめ:退職後の不安を「見える化」で減らそう
退職後は手続きや支払いが多く、最初の1ヶ月が最も忙しい時期です。
しかし、この記事の流れに沿って行動すれば問題ありません。
✅チェックリスト(保存推奨)
- 健康保険の切り替え(国保/任意継続/扶養)
- 国民年金の切り替え
- 離職票の受け取り
- 失業給付の申請
- 住民税・所得税の確認
- 国保・年金の免除申請
- 退職金・企業年金の手続き
- 生活費の見直しと転職準備
退職はゴールではなく、「新しい働き方のスタート」です。
焦らず、順番に進めていきましょう。
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